建国記念日を考える

明治5年に神武天皇の即位の日を建国の紀元とすることを決め、即位の日である紀元前660年の旧暦1月1日が、太陽暦の2月11日にあたるので、その日を紀元節とし、祝日となりました。

何をもって建国とするかは、国によってそれぞれ事情が異なり、独立記念日や解放記念日などが該当することもあります。

ちなみに、アメリカ合衆国市民にとっての建国記念日に該当するのは1776年の7月4日にイギリスから独立する「独立宣言」を採択した日。この日は、「Independence Day(独立記念日)」として盛大なイベントが行われます。

独立記念日は、植民地から解放された日がほとんどで、アメリカ合衆国以外にはインド、ガーナ、ケニヤ、ナイジェリア、パキスタンなどでイギリスからの独立した日を記念日としています。

カナダの独立記念日は1867年7月1日。植民地時代の終わりの日、イギリスから自治権を獲得した日です。

フランスは、フランス革命の始まりとなったバスティーユ牢獄襲撃事件の日(1789年7月14日)が「革命記念日」として、建国記念日のような日になっています。

中華人民共和国は、国慶節と呼ばれ、毛沢東が建国宣言した1949年10月1日。
中華民国(台湾)は、双十国慶節と呼ばれ、中国大陸で中華民国が成立きっかけとな
った1911年10月10日の辛亥革命発生の日。

ドイツは、「ドイツ統一の日」として、1990年東西ドイツが統一された10月3日となっています。

よく中国4000年の歴史などと言われますが、中華人民共和国ができてから約70年、アメリカでも約240年ですから、紀元前660年から数えると2880年の歴史がある日本は世界最古の国家かもしれません。