ポジティブリストとネガティブリスト

欧米では経済が悪化しようとも自粛ではなく外出禁止にまで踏み込んでいる。一方、緊急事態宣言が出されても、その効果が不透明な日本。

政府の権限を縛ったり、経済的な補償を求めるよりも、何より優先されるのが「命を守ること」です。現状では、政府が命を守るためにできることは限られています。

日本の法律では原則として、規制がない(全てOK)で、例外としてこれとこれはダメと禁止するものを列挙するのが「ネガティブリスト」の考え方。

例えば、経済分野で輸入は原則自由だが、例外として〇と△と・・・・は禁止品として定めています。

一方、原則として禁止されている中で、例外として〇と△と・・・は認める考え方が「ポジティブリスト」。例えば、原則としてA国からは輸入禁止だが、

例外として農産物は輸入してもよいとするもの。

 

緊急事態に関する法律はありとあらゆる様々な事態を想定して整備しなければならないので当然「ネガティブリスト」の発想ですべきなのに、日本では政府の手足を縛り

自由に命令が出せないようにする「ポジティブリスト」の発想になっています。テロ対策・大規模災害・感染症といった戦時で緊急の対応が求められる法律は

「ネガティブリスト」、平時の法律は「ポジティブリスト」の発想が必要不可欠です。

「ネガティブリスト」の発想ならば、外出禁止命令に従わない場合、罰金や拘留といった一時的な人権の制約も可能だし、特定の企業にマスクや人工呼吸器の生産を

命じて増産させることもできます。

1日も早くこの事態が収束することを切に願いますm(__)m